2017.6.30 裁判傍聴演習 |
みなさんこんにちは。
毎日梅雨を感じさせる天気が続きますね。今日で6月も終わり、1年間の半分が終わります。何だか1年って早いですね。
そして、現代法学部恒例「裁判傍聴演習」も、民事裁判が終わりました。今日からいよいよ刑事裁判です。
【過去のブログ記事へ】今年もやってます!模擬法廷で裁判を体験
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民事裁判の様子(2017.6.16)
被告が欠席の場合、原告が欠席の場合など どのように行われるか、木本先生監修のもと 模擬弁論が行われました。 |
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2015年からスタートした新カリキュラムでは、この「裁判傍聴演習」は、「総合法プログラム生」2年次生の履修必修科目です。他のプログラム生は、3年次から履修することが出来ますよ。
新カリキュラムでは、1年2期に「社会・法学入門」(ゼミ)を1年生全員が受講します。大出ゼミ、中村ゼミ、木本ゼミ、水野ゼミは実際に「裁判傍聴」に行くので、今年の「裁判傍聴演習」履修者の中には、既に1年生のときに裁判見学に行った学生が多くいるのではないかと思います。
【大学ホームページへ】現代法学部案内
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今年の刑事裁判は、国分寺のあさがお亭(注:もちろん架空の居酒屋ですよ)で起きた傷害致死事件です。OBのみなさんは「あ、あれか!」と懐かしいのでは。
簡単に説明しますと・・・
被害者と被告人は仕事の同僚で飲み仲間。
事件当日はひまわり亭(注:もちろんこちらも架空)⇒あさがお亭と”はしご酒”をしたところ、酔いつぶれ病院に運ばれ被害者死亡。しかし死因は小腸腸間膜破裂の出血性ショック死で、暴行されたことが明らかとなるわけです。
さて、暴行したのは被告人なのかはたまた別の人なのか、どのようなことが起きたのか、事件は法廷で争われていくのです。
*模擬法廷前
大出先生の説明~注意事項を言います。
*裁判長
それでは開廷します。被告人はその証言台の前に立ってください。
(裁判長は女子学生さんです。ハキハキしていて、とてもかっこよかったです)
<全体風景>
*被告人
酔っ払っているか「確かめるため」に顔をたたいたけど、決して暴行はしていません!!
(裁判員(履修学生)の気持ちをつかむよう頑張って演技してくださいね)
*検察官
証拠によって明らかにしようとする「事実」をこれから説明していきます。
*弁護人
皆さんもお酒に酔っていて覚えていない、でも「お前がやったんだ」と言われたらそんな気になってしまう、そんな経験ありませんか?(・・・・ドキッ)
フロアの裁判員の皆さん、裁判長から指示があれば証人に質問してもいいです。
*証人尋問(検察官)
検察官:あなたが病院に連れて行ったほうが良いといったら被告人はなんと?
証 人:飲酒運転がばれたらヤダと言っていました。
検察官:あなたが車で迎えに行ったら被告人は何をしていましたか?
証 人:心臓マッサージ、押したり、人工呼吸か息を吹きかけていました。
検察官:病院に向かっているときに、被告人は何か言っていましたか?
証 人:2・3回蹴ったかもしれない、しかしこれで死んだら大変なことになるので警察には言わないでくれ、と言われました。
*証人尋問(弁護人)
弁護人:あなたは迎えに行った場所について嘘を言ったわけですね。これは被告人から言われたのですか。
証 人:いえ、私が話を作りました。
弁護人:蹴ったかもしれない、と言う話も、あなたが被告の気持ちを忖度して勝手にこの話は伏せておこうと思ったんじゃないですか。
証 人:違います。
*大出先生
今日はここまで。
各グループの裁判長は全体の意見を確認して中間協議の結果を提出してください。ここまでの裁判員の評価も併せて提出すること。
余談ですが、このシナリオは現物が見当たらず、毎年大出先生が赤入れしたものを使っていました。
大出先生が最後の今年「現法さん、お願いがあるんだけど・・・」と打診があり「来たな」と思いました。定年退職の前に綺麗にしておきたい、大出先生の「想い」ですね。
また、この科目は現代法学部の「想い入れ」の強い科目なのです。良くぞここまでシナリオに赤入れして学生が分かりやすいように年々作り変えてくれたなぁと思いました。そして、学務課のみなさんの手を借り、分担してどうにか模擬裁判に間に合うよう打ち込んだわけです。
そんな、現代法学部の大切な模擬裁判です。是非頑張ってください!
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今日はここまででした。さて、今後の行方は?
学生の皆さんが演じる模擬裁判で受講生全員が「裁判員」体験です。今年はどんな判決になるのでしょうね。楽しみです。
ではまた次回!