2014年6月11日水曜日

「高齢期の福祉向上をめざして」 
~福祉、西下彰俊先生にインタビュー~


西下 彰俊ゼミ 新規生歓迎コンパ
 
みなさんこんにちは。
 
今日は、ブログ初登場、西下 彰俊先生にインタビューしてきました。
 
西下先生は、1年生の時に「福祉論」の授業でお世話になった学生は多いのではないでしょうか?先生はスウェーデン、韓国の福祉について研究されています。また、学生と一緒に東北でのボランティアにも熱心に活動されている先生です。西下ゼミは「卒業研究」を書く学生が多いことでも有名です。ではどうぞ。
 
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現法さん:西下先生先生は、スウェーデンや韓国に行かれたり、学内GPで仙台にボランティアに行かれたり毎年精力的に活動されていますが、こうした活動はご専門に関連しているのでしょうか。あ、少し失礼な聞き方になったかもしれませんが。。。
 
西下先生:まあ、そうですね。確かに、動き回っていますね。一見すると、何か相互の関連がなく、バラバラにやっているように見えるかもしれませんね。でも、一本の<糸>でつながっているんですよ。
 
現法さん:柱でなく、糸ですか。
 
西下先生:柱と言いたいところですが、一応控えめに糸としておきましょう。
 
現法さん:どんな柱ですか?糸ですか?
 
西下先生:一言で言えば、「高齢の福祉向上」です。高齢ではなく、高齢です
 
現法さん:高齢期ですか?
 
西下先生:そうなんです。ここが重要です。アンダーライン引いてください。
 
現法さん:先生、それ、口癖ですね。久しぶりに聞きましたよ。
 
西下先生:そうそう、癖になっていますね。高齢というと他人事に感じてしまいますが、我々もやがて迎える「高齢」です。他人事ではなく、「自分事」としてとらえてほしいので、この概念にこだわっています。
 
現法さん:その高齢期の福祉向上と、ご活動の関連について、もう少し説明していただけますか。
 
西下先生:はい、はい。説明しますよ。スウェーデンについては、16年ほど研究していますが、世界の代表的な福祉国家としてのスウェーデンが高齢期の福祉向上、とりわけ介護の質向上に対してどのような国家戦略を構築し実行しているか、基礎自治体であるコミューンが、それぞれに独自色を打ち出しながら介護の質向上に腐心しているかを調査研究しています。研究方法にも、私なりの「色」を出しています。
 
現法さん:ですか。分かりやすく説明していただけますでしょうか。
 
西下先生:はい、はい。説明しますよ。どの社会でもそうですが、介護政策としてうまく成功している部分もあれば、そうでない部分を必ず持っています。スウェーデンというと、何でもうまくいっている国と日本人は勝手に持ち上げてしまいますが、それは間違いですね。スウェーデンの介護政策にも問題点が少なからずあります。私の表現で言えば、「光と影の両面」から、対象国を研究分析していることになります。
 
現法さん:韓国はどうですか。
 
西下先生:7年ほど研究しています。日本の介護保険制度を2008年に導入していますが、
     まだまだ問題点が多いですね。ただ、不思議なことに、認知症ケアに限定すると、日本より進んでいる部分もあったりするので、韓国は興味深いです。
 
現法さん:スウェーデンや韓国は分かりましたが、仙台での活動はいかがでしょうか。
 
西下先生:仙台では、夏休みに、ゼミ生や他学部一般学生と一緒に、仮設住宅の高齢者の皆さんを訪問しバーベキュ-をやったり、流しそうめん、かき氷で交流したりしていました。夜には、集会所でカラオケ大会をしていました。私は、こうした活動をコミュニケーション型ボランティアと呼んでいます。翌日には、退去して空き家になったところの雑草を刈っていました。環境整備型ボランティアと言えますね。こうしたボランティア活動と並行して、入居者の方にアンケート調査を行い、仮設住宅での生活状況や今後入居される「復興公営住宅」への思いについて回答していただきました。こうした調査も、被災地における高齢期の福祉向上という私の研究テーマにつながっています。
 
現法さん:この夏休みも仙台にいらっしゃるのですか。
 
西下先生:去年と一昨年は、学内GPに採択され、大学からの補助金を得てしっかり活動してきました。その様子は、報告書にまとめています。今年も、学内GPの募集があると思い込んで(思い込むのが、私の特徴ですが)、昨年の応募フォーマットに新しい企画について書き込んでいたのですが、どうもこの制度、廃止になったようですね。この全国的に見てもユニークな制度は、また復活させてほしいですね。で、今回は補助金はゼロなのですが、顔馴染となった仮設住宅に、ぼぼ全員のゼミ生と卒論ゼミ生(ゼミOBOG)有志を連れて8月下旬に行ってきます。
 
現法さん:さて、ここからが本題なのですが。
 
西下先生:えーーー!いままでのは、前振り?
 
現法さん:先生は、現代法学部ですよね。先生のご研究と、「法律」との関連はお有りなのでしょうか。
 
西下先生:もちろん、ありありなんだけど。あのねー、実は、卓球部の練習時間に入っているので、今日はこれで終わっていいですかね。
 
現法さん:卓球ですか。そういえば先生今年から「卓球部」の部長に就任されていましたね。2部昇格おめでとうございます!では、来週続きをうかがってもいいですか。
 
西下先生:来週はちょっと…。来月なら、続きを話せますが。次回は、本論から入りましょうね。 
 
現法さん:承知しました。楽しみにしています!
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いかがでしたか?次回の西下先生の記事、「福祉と法」についても楽しみですね。

先生は「大学教授キョトンCのスウェーデン・ラーゴム便り!!」というブログを10年近く続けていらっしゃいます。とても軽快な文章で読みやすいです。ご自身のアルコール数や血圧まで公表されている、とってもオープンな先生です。
 
ではまた次回!